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横尾忠則氏の「東京Y字路」写真展

 
 

“写真展の 作品構成や演出を 考えていたとき、 画廊の壁全面を使った 大きなY字路写真を 飾りたいと思いました。”

— 横尾忠則

日本だけでなく世界中に無数に存在している「Y字路」。横尾忠則氏は、私たちが普段何気なく通り過ぎているその場所に魅入られ、Y字路をモチーフにした絵画作品を長年にわたり描き続けています。絵画だけでなく映画や演劇、音楽、文学など、様々な分野で優れた才能を発揮している横尾氏、その中でもY字路を描いた作品群は、横尾氏ならではの斬新な着眼点と独特の世界観が凝縮された、まさに代表作といえるでしょう。

「Y字路は、1本の道が2つに分かれ、“Yの字”となる特殊な場所であり、現代の都市構造においては非常に使い勝手の悪い場所でもあります。そのため、最近では少しずつY字路が姿を消し始めているように感じます。将来的には、絶滅してしまう街の風景を、私は追い続けているのかもしれません」 と横尾氏は述べています。

ハイライト

  • HP Designjet L65500を使用し、壁面全体に広がる継ぎ目のない大判出力を実現。さらにHP独自のHP Latex インクにより屋内でも無臭の展示を可能に。
  • HP Designjet Z3200/Z6100と純正フォト専用紙、フィルムを使った様々なサイズでの高品質な写真出力が、横尾氏のイメージした、この会場ならではの写真展を実現。
  • HP Indigo Digital Press 5500により招待状を出力、ラミネート加工により写真のような仕上りを実現。


ツールボックス

業種
»写真家&デザイナー向け製品&サービス
  
製品
»HP Designjet L65500プリンター
»HP Designjet Z3200フォトプリンター
»HP Designjet Z6100プリンター
»HP Designjetメディア
»HP Indigo Press 5500
 
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これまでに100点近いY 字路の絵画作品を描いてきた横尾氏の創作活動はついに絵画の枠を超え、写真という表現方法にたどり着きます。そこには、絵画とは違う、Y字路への新たなこだわりがありました。

東京のY字路から完全に人を消す

「Y 字路の写真は、絵画を描くための資料として以前から撮っていましたが、ある時、今まであまり訪れることのなかった東京のY 字路を巡って写真作品にまとめたいと思い立ちました。実際に東京のY字路を前にして強く感じたのが、写真の中に人を入れたくないという思いです。当たり前のように人がいる東京で、あえて人を排除することで非現実的なY字路を表現したいと考えました。」(横尾氏)と、写真へのこだわりを語っています。

しかし、無人のY字路を撮影することは、そう簡単ではありません。「今の時代、CGなどを使えば、すぐに写真から人を消すことができますが、私はそれをしたくありませんでした。とにかく忍耐力と粘りで、ただひたすら、Y字路から人がいなくなることを念じ、待ち続けました。やがて、その瞬間が訪れ、シャッターを切ったとき、自分の思いが通じたことを実感するのです」 と、横尾氏は撮影秘話を明かしてくれました。

そして、横尾氏はついに東京23区から都下、島部までくまなく探訪して撮影したY 字路のうち、厳選された248点を収録した写真集「東京Y 字路」を完成させ、その出版を記念し、 東京都中央区の西村画廊で「東京Y 字路」写真展を開催させます。

「以前ニューヨークを訪れたときに、
ビルに巨大な写真が掲げられているのを見て、
いつか日本でも同じようなことをやりたいと
温めていた。」



「西村画廊を訪れて、写真展の作品構成や演出を考えていたとき、壁全面を使った大きなY 字路写真を飾りたいと思いました。これは、以前ニューヨークを訪れたときに、ビルに巨大な写真が掲げられているのを見て、いつか日本でも同じようなことをやりたいと温めていたアイデアです」と、今回の写真展には壁面を使った巨大プリント作品が欠かせなかったと横尾氏は振り返ります。

写真展を支えた最先端のデジタルプリント技術

数あるデジタル出力機器の中で唯一、横尾氏の期待に応えることができたのが日本HPのワイドフォーマットプリンター「HP Designjet L65500」でした。これにより、壁全面に及ぶ巨大サイズの作品出力を実現しました。また、新開発の HP Latexインクを採用し、無臭のため1 、屋内でも印刷物の臭いを気にせず掲出できるのも特徴です。

出力された巨大サイズの作品を前に横尾氏は、 「プリントに全く継ぎ目がなく、完全に1枚の作品として出力されていることに驚きました。デジタル画像を引き伸ばした際に現れるモザイク現象もほとんど目立つことがなく、この作品の前に立つと、まるで写真の中のY字路に自分が入り込んだような感覚になります」 と、その品質と再現性の高さに大いに満足していました。

写真展には、壁面の巨大プリント作品を始め、写真集から選りすぐった約10 0点の作品が展示されましたが、HP ではそのすべての作品の出力を手がけ、高い印刷品質が求められる作品の出力には、Photo向け大判プリンター「HP Designjet Z3200」と「HP Designjet Z6100」を使用しました。それぞれ12色、8色の顔料インクシステムを採用し、高い色再現性によるフォトクオリティへのニーズに応えています。このほか、招待状の印刷にも、HPのデジタル印刷機 「HP Indigo Digital Press 5500」を採用し、エレクトロインキを用いたオフセット品質による小ロット印刷にも対応しました。

これら最先端のプリンターが実現する高品質のデジタル出力について横尾氏は、「私のようなアナログ人間は、デジタル世界のスピードにはついていけません。でも、アナログとデジタルの世界は、距離が離れば離れるほど、ぶつかり合ったときのインパクトは大きくなると考えています。ですから、(HPには)これからも最先端のプリント技術を追求して、私よりもはるか先を走っていて欲しいですね。それに対して私は、もっとアナログに傾くかもしれないし、デジタルの技術に追いつこうとするかもしれません。いずれにしても、その行動から、また新たな時代の表現が生まれてくるはずです」と語り、アナログとデジタルという相反する2つの概念が生む新たなアート作品の誕生に期待を寄せています。



1一部の素材では、特有の臭いが発生することがあります。